誰でもできる。平和なタンゴのつくり方。

タンゴのレッスンや ミロンガの中で

「この人ヤダなぁ」と感じることがあったり、

あるいは 何か傷つけられて嫌な思いをした  という経験は誰にでもあるのではないかと思います。

それは その人と 気が合わなかったからでしょうか?

それもあるかもしれません。

踊りのスタイルが合わなかった?

それもあるかもしれません。

相手の性格が悪い?

そうかも。

 

せっかく 楽しく踊りたくて たくさんの時間やお金をかけて
練習しているタンゴです。

できれば そんな思いをせず いつだって気分良くありたいですよね。

そのために 自分が、そして みんなが 出来ることは何でしょう?

今日は 私なりに思う「平和なタンゴのつくり方」を 3つあげてみます。

 

基本をおさえる

 

なーんだ。 やっぱり基本かよ  と 言わないでくださいね(;´▽`A“

タンゴの基本って ものすごく範囲が広いのです。

テクニックの基本だけでなく、コディゴの基本があり、

しかも そのコディゴの基本は アップデートされ続けているのですから、

常に学びつづける謙虚な姿勢がなければ あっという間においてけぼりになるかもしれません。

 

そうすると、タンゴ歴が長い人ほど あやしいわけです。

今さら 学ぶことなどない  すでに知っている  と思っているので

新しいことを知る機会を逃したまま  実は マナー違反をしていることだってあるかもしれません。

 

たとえば  交通ルール

わかりやすいのは  部屋を左回りに という あのピスタの使い方ですよね。

私がタンゴを始めた頃(25年前くらい)は、まだあまり左回りの認識が徹底されておらず
それをちゃんと教える先生もすごく少なかったと記憶しています。

だから 「おれ タンゴ歴 25年なんだぜ!」 という  いわゆるベテランは

世の中がこれほど 左回りを徹底し始めたことで 大変な苦労をされたのではないかと思います。

私の知る限り かなり出遅れてしまって しまいにはミロンガで主催者から怒られる なんて
ケースもたくさんあったと思います。

そうは なりたくないですよね。

 

今、習っている方でも  この交通ルールに関しては 怪しい人は実はたくさんいます。

・左周りにはなっているけど「後ろに下がる癖がある」(男性)

・左周りにはなっているけど「適切な距離で進まない・渋滞をつくる癖がある」(男性)

・左周りにはなっているけど「導線の取り方が悪いから よくぶつかる」(男性)

・男性のリードより(ステップが)大きい・強い・早い(女性)

男性のリードした場所へ着地できない(女性)

リードと音楽に合わないアドルノを勝手にする(女性)

 

ざっと あげると このような問題が考えられます。

そして これらはなかなか自分では気付けなかったり、なんとなくわかっていても
どーにかなってるので 適当にやり過ごしてしまっていることが多いです。

でも、その人と踊ってるお相手にしてみれば
ぶつかったり、動きづらかったり、 嫌な思いをしているかもしれないのです。

 

ですので、今 ここでは 交通ルール を1つの例にあげましたが

★ 時代とともに ルールは変化するかもしれない

★ 正しいルールを “知っている”  と  “出来ている” は別のこと

ということです。

 

コディゴに関しては このブログでも
これから沢山記事をあげてゆくつもりです。

ぜひ 常に初心を忘れず 知ろうとする気持ちを持ち、

それに沿った基本テクニックを磨き続ける 謙虚さをもちましょう。

それは、一緒に踊る 誰かを 楽しませる平和なタンゴの1歩に繋がるはずです。

 

 

人のことを とやかく言わない

2つ目は 「人のことを とやかく言わない」こと。

これは つい言う人、  言わない人、  相手によって変える人、

人によって分かれるところだと思います。

 

私、個人的には 「相手によって態度を変える」 というのは 一番 恥ずかしいと思っています。

私自身もとても気をつけているトピックです。

例えば  自分より後からタンゴを始めた初心者に対してと、
先輩に対してと 誘い方、組み方、を変えてる人は

下の者には 「その右足大き過ぎるんじゃない?」 なんて意見するのに、
上の者には もちろん言わない とか。

そりゃ 先輩さんの方が上手なら言えない ということかもしれませんが・・・

根本的にコミュニケーションのあり方として なんか違うな と思います。

タンゴは 習い始めの最初の頃、ほんの数ヶ月でも 大きく差がついたり、
人によって 同じタンゴ歴5年でも  ぜんぜん動きが違ったり、

非常に個人差のあるものです。

それでいいのです。

本来、タンゴに限らず  すべての物事がそうであり、
誰ひとり 誰かと同じ にはなり得ないのですから、人のことは出来るだけ
とやかく言わないのが良いと思います。

もちろん、もちろん、
その人のためを思って、助言してあげる ということはあると思いますし、

そうでなければ レッスンの課題が進まない  なんてこともあるでしょうし、

そのシチュエーションによって 口出し が必要なケースもあるだろうことはわかります。

それでも あえて ”人のことは とやかく言わない”  ということをおすすめします。

レッスンでは どんな教室でも 集まった人 皆さんが同じ料金を そこの先生へ
支払っているかと思います。

先生に「その右足早いから、このようにしてみましょう」とアドバイスをもらったり
「左手に力が入ってますから、少し視線の位置を変えましょう」なんて言ってもらったり
することは 誰もがウェルカムで 腹が立つことはないと思います。

でも、同じ立場であるはずの 生徒さんから 言われるのは 気持ちの良いものではないかもしれません。

そして、素人の言うことは ほとんどの場合 アテにならないです(笑)

アテにならない上に 気分も悪くさせてしまうかもしれないリスクがあるなら

どちらにとっても得になるケースは少なさそうです。

 

踊ってる相手 というだけでなく、同性や お友達への “アドバイス” も 同様の危険が孕んでいそうです。

レッスンの時だけでなく、ミロンガでも同様です。

 

人は うまくいかない時 相手を変えようとしてしまうことがあります。

それより 本当は 自分が変わった方が 平和です。

自分にとっても。  相手にとっても。

じょーずになる

一番目の ”基本を押さえる”  と少しかぶるかもしれませんが、

もう少し、 本当のテクニック といいますか、  技術の向上を指しています。

批判覚悟で あえて言うなら  タンゴにおいて

へたくそ は時に 大変な迷惑を撒き散らすことがあります。

単なる へた だと笑い事ではすまないほど  「痛い」「蹴られた」「不愉快」 という害を
与えてしまうかもしれないのです。

そして もっとも困るのが  タンゴ歴 、経験年数の長い へたくそ が一番やっかいです。

これは、男性でも 女性でもどちらでもありえます。

 

へたくそ というのは 言葉が悪く、申し訳ないのですが、
でも 誰だって

「よし いっちょ蹴っ飛ばしてやろう」とか
「振り回してやろう」とか

そんなこと目指して タンゴを踊ってる人なんていないはずです。

 

1番目にでてきた「基本を押さえる」であったように、
基本テクニックの構築や見直しは ずーーーっとし続ける ということが
まず必要です。

でも、長くやってて へたくそ なのであれば、見直しはどーやらしていないでしょうし、
多くの場合 おそらく 習い始めの最初の段階で 踏み外しているのではないかと思われます。

そのような人は(私から見れば)まだ歩けてもいないのに、次のステージ 次のステージへと

闇雲にレベルアップをしたがり、1段抜かしに 難しいステップばかりたくさんコレクション
してしまいます。

土台がグラグラなうちに、上へ上へ高く積み上げてしまい

自分の悪い癖で ガチガチに固めたまま 年数が経ってしまう場合、

動き慣れた自分の動きで どーにかなってしまうので、
それが どれほど相手にとって 苦痛かは まったく気づけなくなってしまいます。

場合によっては まだタンゴのことをよく知らない初心者さんに

「すごいですね」  なんて言われ、ますます気づけず得意になってしまうことも。

タンゴのシステムは  せめてこれさえ知っておけば もう少し相手に与える印象が違うのに!
というようなことがよくあります。

優れたプロの先生方は だいたい その先生なりのメソットを持っていて
ちゃんと通い、きちんと学べば 教えてくださる先生がたくさんいると思います。

でも、ほんの数回基礎クラスに出ただけで すぐ難しい  派手に見えるものばかりの
クラスやミロンガ遊びだけをしているなら  先生が教える機会もなくなってしまいます。

できれば、先生とは しっかりコミュニケーションをとり、少し腰を据えるような気持ちで
いた方が良いと思います。

なぜなら 先生だって あなたがどんな人か
普段はどんな歩き方をしてるか、
職業柄 と言えるような癖があるのか、

色々なことを知った上で、話しやすくなり、 深掘りしたアドバイスができるかもしれないのです。

ぜひ 通ってる教室では 「基礎テクニックをしっかり身につけたい」ということを
先生に話してみてください。
それが 嬉しくない教師なんていないと思います。

自信がなかったら 先生に「印象はどうですか?どこか直す点がありますか?」と
聞いてみてもいいと思います。

パーソナルなことですから、場合によっては 一度くらい プライベートレッスンを受けるのも
いいと思います。

基礎テクニックを 安定させることで、相手への印象は確実に変わります。

何年踊ってるから、
ヒーロができるから、
ガンチョができるから、

一切関係ないです。  年数も ステップの数も まったく関係ないです。

 

初心者が初心者でいられる期間は意外と短いです。
あっと言う間ですよ。

初心者でいられる期間は ちゃんと初心者として基礎を学びましょう。
背伸びしたって仕方ない!
2つ3つステップを増やしたところで、たいした違いはありませんから。ほんと。

上手 というのは たくさんのことが出来る人ではありません。

きちんと自分に向き合って、相手のために踊っている人 のことを言います。

お相手を楽しませるための テクニックを磨けるようでありましょう。

「あなたと踊って とっても気持ちよかった。また踊りたい」 という会話が
どんどん増えたら  タンゴの世界は平和になります。

コディゴとテクニックの基本を押さえ、
人のことはとやかく言わない、

誰にでもできる  平和なタンゴのつくり方 です。

 

 

 

基本メソットや 自分でできるトレーニングなど、
これからたくさん書いてゆきます^^  どうぞお楽しみに!!

 

 

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